第三十三問(相続)

【問題 33】

相続に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを 1 つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① Aは、配偶者B及び胎児Cのみを遺して死亡した。Cは、生きて産まれたときであってもAの相続人とならない。

② Aは、配偶者B及び親Cのみを遺して死亡した。この場合、Cの法定相続分は、 3分の 2 である。

③ Aは、配偶者B、子C及び子Dのみを遺して死亡した。Bが相続を単純承認した場合であっても、C及びDは、限定承認をすることができる。

④ Aは、配偶者B及び子Cのみを遺して死亡した。B及びCは、遺産分割協議により、AのDに対する借入金債務をBのみが相続することとした場合であっても、Dは、B及びCに対して、当該借入金債務に係るそれぞれの法定相続分の割合に相当する債務の弁済を請求することができる。

 

 

【正解】   ④

 

 

①(×)胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす(民法886条1項)。

②(×)配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする(民法900条1項2号)。

③(×)相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる(民法923条)。

④(〇)遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない(民法909条)。

 

 

 

第三十四問

2022年12月12日