第二十八問(行為能力)

【問題 28】

行為能力に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを 1 つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 未成年者は、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産については、その目的の範囲内において自由に処分することができるが、法定代理人が目的を定めないで処分を許した財産については、自由に処分することができない。

② 未成年者は、一種又は数種の営業を許された場合において、当該許された営業以外の法律行為を単独で行ったときは、未成年者による法律行為であることを理由として、当該単独で行った法律行為を取り消すことができない。

③ 後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する。家庭裁判所は、成年後見人を付するにあたっては、法人を成年後見人とすることができる。

④ 成年被後見人が成年後見人の同意を得て行った法律行為(日用品の購入その他日常生活に関する行為ではないものとする。)は、取り消すことができない。

 

 

 

【正解】   ③

 

 

(×)法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする(民法5条3項)。

(×)一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する(民法6条1項)。

(〇)第八百四十七条 次に掲げる者は、後見人となることができない(民法847条)。

 一 未成年者

 二 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人

 三 破産者

 四 被後見人に対して訴訟をし、又はした者並びにその配偶者及び直系血族

 五 行方の知れない者

(×)成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない(民法9条)。

 

 

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2022年12月05日