第五問(広告規制)

【問題 5】

貸金業の業務に関する広告又は勧誘に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 貸金業者は、その貸金業の業務に関して広告又は勧誘をするときは、資金需要者等を誘引することを目的とした特定の商品を当該貸金業者の中心的な商品であると誤解させるような表示又は説明をしてはならない。

② 貸金業者が、その貸金業の業務に関して広告又は勧誘をするに際し、返済能力がない者を対象として勧誘する旨の表示又は説明をした場合、当該貸金業者は、貸金業法違反を理由として刑事罰を科されることがある。

③ 貸金業者向けの総合的な監督指針(以下、本問において「監督指針」という)では、貸金業法第15条第2項に規定する広告の例として、テレビコマーシャル、刊行物への掲載、はり紙等への表示、チラシが挙げられているが、インターネット上の表示は同項に規定する広告に該当しないとされている。

④ 監督指針では、貸金業者による貸金業の業務に関する広告又は勧誘が、貸金業法第16 条第2項第3号に規定する「借入れが容易であることを過度に強調することにより、資金需要者等の借入意欲をそそるような表示又は説明」(以下、本問において「借入意欲をそそる表示」という)に該当するか否かは、個別具体的な事実関係に即して判断するため、貸金業の業務に関する広告に、破産免責を受けた者にも容易に貸付けを行う旨の表現をするのみでは、借入意欲をそそる表示に該当しないとされている。

 

 

 

【正解】   ①

 

①(○)貸金業者は、その貸金業の業務に関して広告又は勧誘をするときは、資金需要者等を誘引することを目的とした特定の商品を当該貸金業者の中心的な商品であると誤解させるような表示又は説明をしてはならない(貸金業法16条2項1号)。

②(×)貸金業者は、その貸金業の業務に関して広告又は勧誘をするときは、資金需要者等の返済能力を超える貸付けの防止に配慮するとともに、その広告又は勧誘が過度にわたることがないように努めなければならない(貸金業法16条5項)。 当該規定は努力義務であり、罰則はない。

③(×)インターネット上の表示も広告に該当する。

④(×)貸金業の業務に関する広告に、破産免責を受けた者にも容易に貸付けを行う旨の表現をすることは、借入意欲をそそる表示に該当する。

 

 

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2017年02月27日