第三十五問(仮差押え)

【問題 35】

仮差押えに関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 債権者は、債務者の財産について仮差押えをした後でなければ、強制執行を申し立てることができない。

② 仮差押命令は、既に弁済期限が到来している金銭の支払いを目的とする債権についてのみ発せられ、条件付き又は期限付きの債権について仮差押命令が発せられることはない。

③ 債権者は、債務者を被告として提起した貸金返還請求訴訟が係属している間は、債務者の財産について仮差押えを申し立てることができない。

④ 動産の仮差押命令は、目的物を特定することなく、発することができる。

 

 

 

【正解】   ④

 

 

①(×)仮差押えをした後でなければ、強制執行の申立てをできないということはない。

②(×)仮差押命令は、金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができる(民事保全法20条1項)。 仮差押命令は、債権が条件付又は期限付である場合においても、これを発することができる(同条2項)。

③(×)仮差押えは、貸金返還請求素養が継続している間も可能である。

④(○)仮差押命令は、特定の物について発しなければならない。ただし、動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができる(民事保全法21条)。

 

 

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2017年02月28日