第三十一問(抵当権)

【問題31】

抵当権に関する次の①〜④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 土地に設定された抵当権の効力は、当該抵当権の目的である土地の上に存する建物及び当該土地に付加して一体となっている物に及ぶ。

② 同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、抵当権設定契約の締結日付の先後による。

③ 抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権もしくはその順位を譲渡し、もしくは放棄することができる。

④ 抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対し、その担保する債権とは別に、時効によって消滅する。

 

 

【正解】   ③

 

 

①(×)抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ(民法370条第1項)。

②(×)同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による(民法373条)。

③(〇)抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる(民法376条第1項)。

④(×)抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない(民法396条)。

 

 

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2020年11月17日