【問題 5】
貸金業法第12条の8に規定する利息、保証料等に係る制限等に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
① 貸金業者は、その利息(みなし利息を含む。)が利息制限法第1条(利息の制限)に規定する金額を超える利息の契約を締結した場合、行政処分の対象となるだけでなく、必ず刑事罰の対象となる。
② 貸金業者は、貸付けに係る契約について、業として保証を行う者(以下、本問において「保証業者」という。)と保証契約を締結したときは、遅滞なく、当該保証業者への照会その他の方法により、当該保証業者と当該貸付けに係る契約の相手方との間における保証料に係る契約の締結の有無、及び保証料に係る契約を締結する場合における当該保証料の額を確認しなければならない。
③ 貸金業者は、保証業者との間で根保証契約(注)を締結しようとする場合において、当該根保証契約が当該根保証契約において3年を経過した日より後の日を元本確定期日として定める根保証契約又は元本確定期日の定めがない根保証契約に当たるものであるときは、当該根保証契約を締結してはならない。
④ 金銭の貸借の媒介を行った貸金業者は、当該媒介により締結された貸付けに係る契約の債務者から当該媒介の手数料を受領した場合であっても、当該契約につき更新があったときは、これに対する新たな手数料を受領し、又はその支払を要求することができる。
(注) 根保証契約とは、一定の範囲に属する不特定の貸付けに係る債務を主たる債務とする保証契約をいう。
【正解】 3
①(×)刑罰が科せられるのは出資法で定める利息の契約をしたときであるため、必ずしも刑事罰が科せられるわけではない。
②(×)貸金業者は、貸付けに係る契約について、業として保証を行う者(以下「保証業者」という。)と保証契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該保証契約を締結するまでに、当該保証業者への照会その他の方法により次に掲げる事項を確認しなければならない(貸金業法12条の8第6項)。
1)当該保証業者と当該貸付けに係る契約の相手方又は相手方となろうとする者との間における保証料に係る契約の締結の有無
2) 前号の保証料に係る契約を締結する場合には、当該保証料の額
③(○)貸金業者は、保証業者との間で根保証契約(一定の範囲に属する不特定の貸付けに係る債務を主たる債務とする保証契約をいう。以下この項において同じ。)を締結しようとする場合において、当該根保証契約が主たる債務の金額又は主たる債務に係る貸付けの契約期間に照らして不適切と認められる極度額又は保証期間を定める根保証契約として内閣府令で定めるものに当たるものであるときは、当該根保証契約を締結してはならない。
(保証業者と締結してはならない根保証契約)
1) 当該根保証契約を締結する時に現に存する主たる債務の元本額及び当該根保証契約を締結した後に発生することが見込まれる貸付けに係る契約に係る債務の元本額(当該根保証契約を締結する時までの主たる債務者の資金の借入れ又は当該根保証契約を締結する時に主たる債務者が保有する資産の状況に照らして合理的と認められる範囲内のものに限る。)を合算した金額を超える元本極度額(保証人が履行の責任を負うべき主たる債務の元本の上限の額をいう。)を定める根保証契約
2) 当該根保証契約において3年を経過した日より後の日を元本確定期日として定める根保証契約又は元本確定期日の定めがない根保証契約
④(×)金銭の貸借の媒介を行つた貸金業者は、当該媒介により締結された貸付けに係る契約の債務者から当該媒介の手数料を受領した場合において、当該契約につき更新があつたときは、これに対する新たな手数料を受領し、又はその支払を要求してはならない(貸金業法12条の8第10項)。