第三十七問(時効)

【問題 37】

時効に関する次の①〜④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

 

① 仮差押えは、6か月以内に、差押えをしなければ、時効の中断の効力を生じない。

② 時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。

③ 催告は、6か月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、破産手続参加など民法第153条に定める手続をとらなければ、時効の中断の効力を生じない。

④ 中断した時効は、その中断の事由が終了した時から、新たにその進行を始める。

 

 

 

【正解】   1

 

1(×)【時効の中断事由】

 ① 請求

 ② 差押え、仮差押え又は仮処分

 ③ 承認

⇒(改正後149条)次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

 一 仮差押え

 二 仮処分

2(○)時効の利益はあらかじめ放棄することができない(民法146条)。

3(○)催告は、6ヶ月以内に、裁判上の請求、支払い督促の申立て、和解の申立て、民事調停法若しくは家事審判法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない(民法153条)。

⇒(改正後150条)催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

4(○)中断した時効は、その中断の事由が終了した時から、新たにその進行を始める(民法157条1項)。⇒民法改正により当該条文は削除。

 

 

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2016年04月08日