第三十五問(相続)

【問題 35】

相続に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 連帯債務者のうちの1人が死亡し、その相続人が複数いる場合、各相続人は、被相続人の負っていた債務につきその相続分に応じて分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、被相続人の他の連帯債務者と連帯して債務を弁済する義務を負う。

② 被相続人の配偶者及び被相続人の唯一の子が適法に相続の放棄をした場合、当該被相続人の直系尊属は相続人となることはない。

③ 被相続人の配偶者及び被相続人の兄弟姉妹が相続人である場合、当該兄弟姉妹の法定相続分は、3分の1である。

④ 共同相続人の1人は、他の共同相続人の同意を得ることなく単独で、限定承認をすることができる。

 

 

 

 

【正解】    1

 

1(○)各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する(民法899条)ため、連帯債務も相続分に応じて承継する。

2(×)相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす(民法939条)ので、次順位の者が相続人となる。

3(×)配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は4分の3とし、兄弟姉妹の相続分は4分の1とする(民法900条3項)。

4(×)相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる(民法922条)。

 

 

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2016年04月19日