第三十三問(連帯債務)

【問題 33】

連帯債務に関する次の①〜④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。なお、本問における連帯債務者各自の負担部分は等しいものとする。

① 連帯債務者の1人について法律行為の無効又は取消しの原因がある場合、他の連帯債務者は、その連帯債務者に代わって無効又は取消しを主張することにより、その連帯債務者の負担部分について、その義務を免れる。

② 債権者が、連帯債務者の1人に対して債務の免除をした場合、他の連帯債務者の債務もすべて消滅する。

③ 連帯債務者の1人のために時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れる。

④ 連帯債務者の1人が弁済をし、共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯債務者に対し、自己の弁済により免責を得た連帯債務の全額を求償できる。

 

 

 

【正解】    3

 

1(×)連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消の原因があっても、他の連帯債務者の債務はその効力を妨げられない(民法433条)。

2(×)連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益のためにも、その効力を生ずる(民法437条)。

3(○)連帯債務者の一人のために時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れる(民法439条)。

4(×)連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯債務に対し、各自の負担部分について求償権を有する(民法442条1項)。

 

 

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2016年04月19日