第三十二問(抵当権)

【問題 32】

抵当権に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、所有者がその建物のみを売買により第三者に譲渡しその土地及び建物の所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなされる。

② 抵当権は、その担保する債権について不履行があるか否かにかかわらず、抵当権が設定された後に生じた抵当不動産の果実に及ばない。

③ 抵当権者は、後順位抵当権者がいる場合において、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の3年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。

④ 抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。

 

 

 

【正解】   4

 

1(×)土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす(民法388条)。所有者の意思で売買したときは、法定地上権は発生しない。

2(×)抵当権は、その担保する債権について不履行があったときは、その後に生じた抵当不動産の果実に及ぶ(民法371条)。

3(×)抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の2年分についてのみ、その抵当権を行使することができる(民法375条)。

4(○)抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない(民法396条)。

 

 

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2016年04月19日