第三十八問(時効)

【問題 38】

民法に規定する消滅時効に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。

② 保証人は、主たる債務について消滅時効が完成した場合、主たる債務の消滅時効を援用することができる。

③ 時効の効力は、その起算日にさかのぼる。

④ 工事の設計、施工又は監理を業とする者の工事に関する債権は、工事が終了した時から起算して、2年間行使しないときは、消滅する。

 

 

【正解】   ④

 

①(○)不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする(民法724条)。

②(○)保証人は、主たる債務の消滅時効を援用することができる。

③(○)時効の効力は、その起算日にさかのぼる(民法144条)。

④(×)本問の時効は3年の短期消滅時効が適用される(民法170条2項)。

 ⇒民法改正により当該条文は削除され、債権の消滅時効は166条の適用となる。

 ・債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき

 ・権利を行使することができる時から10年間行使しないとき

 

 

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2016年07月26日