第十二問(帳簿)

【問題 12】

「貸金業法第19条に規定する帳簿」(以下、本問において「帳簿」という。)に関する次のa〜dの記述のうち、その内容が適切なものの組み合わせを①〜④の中から1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

a 貸金業者は、帳簿を、貸付けの契約ごとに、少なくとも10年間保存しなければならないが、極度方式基本契約及び当該極度方式基本契約に基づく極度方式貸付けに係る契約における当該期間の起算点は、極度方式基本契約及び当該極度方式基本契約に基づくすべての極度方式貸付けに係る契約について、当該極度方式基本契約の解除の日又はこれらの契約に定められた最終の返済期日のうち最後のもの(これらの契約に基づく債権のすべてが弁済その他の事由により消滅したときにあっては、その消滅した日)のうちいずれか早い日である。

b 貸金業者は、帳簿に、貸付けの契約に基づく債権の全部又は一部が弁済以外の事由により消滅したときはその事由及び年月日並びに残存債権の額、貸付けの契約に基づく債権を他人に譲渡したときはその者の商号、名称又は氏名及び住所、譲渡年月日並びに当該債権の額、貸付けの契約に基づく債権に関する債務者等その他の者との交渉の経過の記録等を記載しなければならない。

c 貸金業者は、帳簿の作成に代えて、当該貸金業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法又は磁気ディスク等をもって調製する方法により、帳簿に係る電磁的記録の作成を行うことができる。

d 貸金業者は、貸付けに係る契約について保証契約を締結したときは、帳簿に、保証契約の契約年月日、保証契約に基づく債務の弁済の方式、並びに保証契約に基づく債務の弁済の方法及び弁済を受ける場所等を記載しなければならない。

① ad

② bc

③ acd

④ bcd

 

 

【正解】   ②

 

a(×)極度方式基本契約を締結した場合には、当該極度方式基本契約及び当該極度方式基本契約に基づくすべての極度方式貸付けに係る契約について極度方式基本契約の解除の日又はこれらの契約に定められた最終の返済期日のうち最後のもの(これらの契約に基づく債権のすべてが弁済その他の事由により消滅したときにあつては、その消滅した日)のうちいずれか遅い日から少なくとも十年間保存しなければならない(貸金業法施行規則17条)。

b(○)貸付けの契約に基づく債権の全部又は一部が弁済以外の事由により消滅したときは、その事由及び年月日並びに残存債権の額 (貸金業法施行規則16条1項5号)、貸付けの契約に基づく債権を他人に譲渡したときは、その者の商号、名称又は氏名及び住所、譲渡年月日並びに当該債権の額(6号)、貸付けの契約に基づく債権に関する債務者等その他の者との交渉の経過の記録(7号)は帳簿の記載事項である。

c(○)帳簿は電磁的記録をもって作成・保存することができる。

d(×)保証契約を締結した場合の記載事項は、契約締結前書面の記載事項とほぼ同様であるが、「保証契約に基づく債務の弁済の方法及び弁済を受ける場所」は除かれている。

 

 

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2016年07月25日