第四十三問(個人情報保護法)

【問題 43】

個人情報の保護に関する法律上の個人情報取扱事業者であるA社は、自社で管理している個人データを第三者に提供することを検討している。この場合に関する次のa〜dの記述のうち、その内容が適切なものの個数を①〜④の中から1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

a 会社法上の親子会社の関係にある会社は第三者に該当しないため、A社は、その保有する個人データを共同して利用する者の範囲等について、あらかじめ、本人が容易に知り得る状態に置いていなくても、本人の同意を得ることなく、当該個人データを自社と親子会社の関係にある会社に提供することができる。

b A社が、その利用目的の達成に必要な範囲内において個人データをパソコンに入力するなどの作業を第三者に委託することは、個人データの第三者提供に該当するため、A社は、本人の同意なしには、当該作業を委託することはできない。

c A社とB社の合併による事業の承継に伴ってA社の個人データが存続会社となるB社に提供されるためには、あらかじめ、本人の同意が必要である。

d A社が、第三者に提供される自社が保有する個人データについて、本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することとしている場合であって、第三者への提供を利用目的とすること、第三者に提供される個人データの項目、第三者への提供の手段又は方法、及び本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することについて、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているときは、A社は、本人の同意を得ることなく、当該個人データを第三者に提供することができる。

 

① 1個

② 2個

③ 3個

④ 4個

 

 

【正解】   ①

 

①(×)次に掲げる場合において、当該個人データの提供を受ける者は、第三者に該当しないものとする。

 1  個人情報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合

 2  合併その他の事由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合

 3  個人データを特定の者との間で共同して利用する場合であって、その旨並びに共同して利用される個人データの項目、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的及び当該個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき。

親子会社であっても、第三者に該当するため、本人の同意を得ることなく個人データを提供することはできない。

②(×)上記1により委託先は第三者に該当しない為、本人の同意がなくとも、個人データを提供できる。

③(×)上記2により事業承継に伴って個人データが提供される場合は、第三者に該当しないため、本人の同意がなくても個人データを提供できる。

④(○)個人情報取扱事業者は、第三者に提供される個人データについて、本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することとしている場合であって、次に掲げる事項について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているときは、当該個人データを第三者に提供することができる。

 1  第三者への提供を利用目的とすること。

 2  第三者に提供される個人データの項目

 3  第三者への提供の手段又は方法

 4  本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること。

 

 

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2017年02月07日