第十二問(金利に対する法規制)

【問題 12】

金利に対する法規制に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。なお、金利については2月29日を含まない年を前提とする。

① 利息制限法に規定する営業的金銭消費貸借における債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が利息制限法第1条に規定する率の1.46倍を超えるときは、その超過部分について無効となる。

② 利息制限法に規定する営業的金銭消費貸借上の債務を主たる債務として、業として行う保証がされた場合において、保証人が主たる債務者から受け取る保証料の額が当該主たる債務の元本に係る法定上限額から当該主たる債務について支払うべき利息の額を減じて得た金額を超えるときは、利息制限法上、主たる債務者が保証人に支払う保証料の契約はすべて無効となる。

③ 金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年2割(20%)の利息の契約をしたときは、当該金銭の貸付けを行う者は、当該契約における利息の約定が出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律に違反したことを理由として、刑事罰を科されることがある。

④ 貸金業を営む者が業として行う金銭を目的とする消費貸借の契約(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によって金銭を交付する契約を含む。)において、年10 割 9分5厘(109.5%)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。)の契約をしたときは、貸金業法上、当該消費貸借の契約は無効となる。

 

 

【正解】   ④

 

 

①(×)営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年二割を超えるときは、その超過部分について、無効とする(利息制限法7条1項)。

②(×)保証料が当該主たる債務の元本に係る法定上限額から当該主たる債務について支払うべき利息の額を減じて得た金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする(利息制限法8条1項)。

③(×)金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年二十パーセントを超える割合による利息の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する(出資法5条2項)。

④(○)貸金業者は、その利息が利息制限法 に規定する金額を超える利息の契約を締結してはならず(貸金業法12条の8)、そのような契約をした場合には無効となる。

 

 

 

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2017年02月03日