【問題 31】
意思表示に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
① 詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができる。
② 強迫による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができる。
③ 相手方と通じてした虚偽の意思表示は無効であり、この意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができる。
④ 表意者が、重大な過失により法律行為の要素について錯誤に陥って意思表示をした場合、当該意思表示は無効であり、表意者は、自らその無効を主張することができる。
【正解】 ②
①(×)詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない(民法96条3項)。
②(○)詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる(民法96条1項)。強迫による意思表示の取消は善意の第三者にも対抗できる。
③(×)相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする(民法94条1項)。当該意思表示の取消は、善意の第三者に対抗することができない(民法94条2項)。
④(×)意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない(民法95条)。