第一問(純資産額)

【問題1】

「貸金業法第6条第4項に規定する登録拒否の基準となる純資産額」(以下、本問において「純資産額」という)に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 貸金業を営む法人の純資産額は、最終事業年度に係る貸借対照表又はこれに代わる書面(最終事業年度がない場合にあっては、当該法人の成立の時に作成する貸借対照表又はこれに代わる書面)において、純資産の部の合計額として表示された金額である。

② 「貸金業法第3条第1項に規定する登録」(以下、本問において「貸金業の登録」という)を受けようとする者が個人である場合、その純資産額が5,000万円に満たないことは、貸金業の登録の拒否事由に該当することはない。

③ 貸金業の登録を受けようとする者が、営利を目的としない法人であること、特定非営利活動に係る事業に対する貸付け又は生活に困窮する者を支援するための貸付けを事業の主たる目的とし、その旨を定款又は寄附行為に定めていること、定款又は寄附行為において剰余金の分配及び出資の払込みを受けた額を超える払戻しを行わないことを定めていること、その他貸金業法施行規則第5条の3第2号に定める純資産額以外のすべての要件に該当する場合、その純資産額が2,000万円であることは、貸金業の登録の拒否事由に該当する。

④ 貸金業の登録を受けた貸金業者の純資産額が5,000万円に満たない額となった場合、当該貸金業者は、内閣総理大臣又は都道府県知事によりその業務の全部又は一部の停止を命じられることはあっても、その登録を取り消されることはない。

 

 

【正解】   ①

 

①(○)純資産額は最終事業年度に係る貸借対照表又はこれに代わる書面において、純資産の部の合計額として表示された金額である。

②(×)純資産額が貸金業の業務を適正に実施するため必要かつ適当なものとして政令で定める金額(5千万円)に満たない者は登録拒否事由となる(貸金業法6条1項14号)。ただし、資金需要者等の利益を損なうおそれがないものとして内閣府令で定める事由がある者は除かれるが、個人だからといってこれに該当するわけではない。

③(×)非営利特例対象法人の場合に必要な純資産額は500万円以上である(貸金業法施行規則5条の3の2第2項2号)。

④(×)純資産額が5,000万円に満たないことは登録拒否事由に該当するため、登録を取り消されることもある。

 

 

 

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2017年02月15日