第四十問(契約)

 【問題 40】

契約に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを 1 つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 申込者が申込みの通知を発した後に死亡した場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。

② 当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。

③ 当事者の一方が、第三者との間で契約上の地位を譲渡する旨の合意をした場合において、その契約の相手方にその旨の通知をしたときは、契約上の地位は、その第三者に移転する。

④ 当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。

 

 

【正解】   ③

 

 

①(〇)申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない(民法526条)。

②(〇)当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる(民法536条1項)。

③(×)契約の当事者の一方が第三者との間で契約上の地位を譲渡する旨の合意をした場合において、その契約の相手方がその譲渡を承諾したときは、契約上の地位は、その第三者に移転する(民法539条の2)。

④(〇)当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない(民法545条1項)。

 

 

 

 

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2022年12月12日