第十八問(登録)

 【問題 18】

株式会社であるAが貸金業の登録の申請をした。この場合に関する次の①~④の記述のうち、その内容が適切でないものを 1 つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① Aの取締役の中に、刑法の罪を犯し、懲役の刑の言渡しを受けその刑の全部の執行を猶予され、当該執行猶予の言渡しを取り消されることなくその猶予の期間を経過したが、その日から 5 年を経過しない者がいる場合、貸金業法第 6 条(登録の拒否)に規定する登録の拒否事由(以下、本問において「登録拒否事由」という。)に該当する。

② Aの常務に従事する役員は取締役 3 人であり、その全員が、貸付けの業務に従事した経験をまったく有しない場合、登録拒否事由に該当する。

③ Aの取締役の中に、道路交通法の規定に違反し、懲役の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から 5 年を経過しない者がいる場合、登録拒否事由に該当する。

④ Aが、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定のいずれも受けておらず、その純資産額が 3,000 万円である場合、登録拒否事由に該当する。

 

 

 

【正解】   ①

 

 

①(×)猶予期間を経過している場合は登録拒否自由に該当しない。

②(〇)貸金業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない者であるかどうかの審査をするときは、当該申請をした者が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査するものとする(貸金業法施行規則5条の7)。

 一 定款又は寄附行為の内容が法令に適合していること

 二 常務に従事する役員のうちに貸付けの業務に三年以上従事した経験を有する者があること

 三 営業所等(自動契約受付機若しくは現金自動設備のみにより貸付けに関する業務を行うものを除く。)ごとに貸付けの業務に一年以上従事した者が常勤の役員又は使用人として一人以上在籍していること。

 四 資金需要者等の利益の保護を図り、貸金業の適正な運営に資するため十分な社内規則を定めていること。

 五 法第十二条の二の二に規定する措置を講ずるために必要な措置を講じていること。

③(〇)禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者は登録拒否事由に該当する(貸金業法6条1項4号)。

④(〇)純資産が5,000万円に満たない場合は登録拒否事由に該当する(貸金業法6条3項)。

 

 

 

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2022年12月05日