第十九問(貸金業務取扱主任者)

【問題 19】

貸金業者であるA社は、その営業所である甲営業所において、30名の従業者を貸金業の業務に従事させ、貸金業務取扱主任者としてBを置いている。この場合に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① A社は、甲営業所の従業者を増員して60 名とし、そのうち15名を、人事、労務、経理又はシステム管理等の、貸金業の業務ではない業務に従事させる場合、甲営業所に設置すべき貸金業務取扱主任者は、Bのみで足りる。

② A社は、Bが急に失踪し行方が分からなくなった場合において、甲営業所で引き続き貸金業の業務を継続するときは、Bが甲営業所において常時勤務する者でなくなった日から2週間以内に新たにBに代わる貸金業務取扱主任者を甲営業所に設置しなければならない。

③ A社は、甲営業所において、貸金業者であるC社の代理店として、A社の甲営業所の従業者をC社の貸金業の業務にも従事させる場合、Bは、A社の甲営業所の貸金業務取扱主任者とC社の当該代理店の貸金業務取扱主任者を兼務することはできない。

④ A社は、甲営業所において、顧客の見やすい場所に、貸付条件等についての掲示をしなければならないが、その掲示には、貸金業務取扱主任者Bの氏名を掲示しなければならない。

 

 

【正解】   3

 

1(○)貸金業者は、営業所等毎に貸金業務の従事者50人に対し1人以上の貸金業務取扱主任者を置かなければならないが、専ら、人事、労務、経理、システム管理に従事する者は、貸金業務の従事者に算入しなくてよい。

2(○)貸金業者は、予見し難い事由により、営業所又は事務所における貸金業務取扱主任者の数が第一項の内閣府令で定める数を下回るに至つたときは、二週間以内に、同項の規定に適合させるために必要な措置をとらなければならない(貸金業法12条の3第3項)。

3(×)営業所等が他の貸金業者の代理店である場合、貸金業務取扱主任者は兼務することが可能である。

4(○)貸付条件として掲示しなければならないものは、下記のとおり。

 ① 貸付利率

 ② 返済方式

 ③ 返済期間、返済回数

 ④ 営業所等に置かれる貸金業務取扱主任者の氏名

 ⑤ 賠償額の予定を定める場合、その賠償金の元本に対する割合。

 ⑥ 担保に関する事項

 ⑦ 主な返済の例

 

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2016年04月08日