翌日は長い長い移動日となりました。でもその移動はアラスカ鉄道を使って大自然の中を走って行くのです。鉄道7時間30分の旅は楽しみでした。



 アラスカ鉄道は1903年に建設が始められましたが、2度の会社の倒産を経て現在はアラスカ州が保有しています。内陸部のフェアバンクスから南部のスワードまで470マイル(750km)ほどの距離を走ります。



 アラスカ鉄道は観光で人気の鉄道です。今回の乗車はデナリ駅からアンカレッジまでの350kmとなりました。
 デナリ駅周辺には待合時間にも見学できるビジターセンターやショッピングなどができる店があります。少しビジターセンターをのぞいてみました。



 中には中央に大きなムースの剥製(はくせい)が置かれ、あまり広いスペースではありませんがたくさんの動物の剥製や植物標本などが置かれていました。別の部屋には昔のデナリでの生活様式などが展示されていました。現在デナリ公園内には住居する人はいません。先住民の人達はどこに行ったのでしょうか。

     

 インディアンの迫害はアメリカの歴史に色濃く残っていますがイヌイットも同様に迫害や差別を受けました。
 ただアラスカ先住民は1966年アラスカ先住民同盟を結成し州の議会に8人もの議員を送り込んだことで土地や人権の問題に対処する力を持つことができたそうです。以前マッキンリーと呼んでいた山は現在先住民に敬意を示しデナリと呼ばれるようになりました。大きな成果でした。



 展望席からアラスカの風景を見ながら走る列車は本当に素敵でした。でも私は多くの時間を列車の最後部にあるデッキで、走り去る風景や線路を眺めながら過ごしたのでした。



 夕方、アンカレッジに近くなった時に端から端まできれいに見える虹がかかりました。もうすぐ終了するアラスカ鉄道での旅を惜しむようにアラスカの自然が見せてくれた姿なのでしょう。感動しました。




          

      







                  
 2024(R6).9 NO.3 


 昨日の快晴が嘘のように今日は雨模様の天気となりました。8時にチェナ温泉を出発したバスはデナリ国立公園に向かいます。300km 3時間半の乗車となりました。昨日遅い時間までオーロ観賞をして今朝は荷物出しが早かったため6時の起床でとても眠かったです。



 当然バスの中はお休みタイムとなりました。(^^;) ふと目覚めると雪をかぶった山も見られます。昼食場所に着いた時ももう食事なのかと時間があまりたっていないような感覚でした。
 バスは午後デナリパークビレッジに到着しました。



 デナリ国立公園は一般のバスなどは入ることができないため、ここで専用の乗り合いバスに乗り換えて公園内をドライブします。あいにくの雨です。
 バスは日本人ツアーグループと多くの外国人を乗せて公園内に入りました。



 デナリ国立公園は赤い葉の木々でいっぱいです。景色全体が赤い風景になっていて素敵でした。残念ながら雨が強く降っているため本来の美しい紅葉とはなりませんでした。残念です。
 バスが停まりました。遠く山ヤギがいるとのことですが見えません。(-_-;)
続いてムースがいるとの案内が入りましたが広大な土地の中ではどこに居るのか分かりませんでした。



 唯一止まったバスの横にライチョウが数匹姿を見せました。ゆっくり歩いていてよく見えます。しかし公園内ではバスを降りて散策することはできません。車内から写真撮影をしました。



 条件の悪い中でしたがライチョウだけでも会えて良かったと思います。この日の出会いはこれだけでホテルに戻りました。