朝散歩に出ました。
 ホテルの裏手はチチカカ湖に浮かぶウロス島が見える場所です。今回のツアーにはウロス島に渡る予定がなく、近くを通るボートにお願いして渡ろうかとも考えましたが言葉が通じないので残念ですがあきらめました。部屋からも遠く湖に浮かぶ島に家の姿が見られました。



 残念な気持ちでホテルに戻ると庭でかわいい動物と出会いました。山地で見られるモルモットでモンタンモルモットと思われます。プーノは高所なので山地と同じ条件で生息しているのかも知れません。



 バスに乗ってボリビア国境を目指します。休憩の時にガイドさんが高所で大変という話を聞いて地面に生えているムニャの葉をとって紹介してくれました。高山病に効くそうです。みなさんムニャの葉の臭いを胸一杯に吸っていました。



 山沿いから黒雲が湧いてきたと思ったらすぐ雨となりました。道はびしょびしょです。そしてボリビア国境に到着しました。バスでは国境を越えられないとのことで傘を差して歩きで国境のアーチを越えていきます。特にゲートなどは無く、そのまま歩いて越えてすぐの建物で入国の手続きをしました。あまりにも簡単で拍子抜けしました。



 正式名称「ボリビア他民族国」は南米の内陸国です。長い間政情が安定せず、2019年にもクーデターで政権が変わっています。長い間の混乱で国家財政も破綻することもありました。最近は豊富な資源や、ウユニ塩湖など観光地もあることで経済は復興が進んできている国です。



 ボリビア側のバスに乗り換え少し走ってコパカバーナの町に入りました。その頃には雨は上がっていて暑い日差しが照りつけてきました。コパカバーナは標高3800mもの高地にあり日本の琵琶湖の12倍の広さがあるチチカカ湖の湖畔にある小さな町です。ここからはチチカカ湖にある太陽の島や月の島の観光に船で行く港のある場所となっています。



 白くきれいなコパカバーナ聖母教会前ではお祭りが行われていました。花が飾られた車がたくさんあり、花や衣類、土産品、食料を扱った露店もいっぱい出ています。みなさん笑顔で楽しそうに話していてお祭りを楽しんでいました。私もウキウキした気持ちになりました。



 このあと、港に行き観光船で太陽の島に向かい上陸しました。インカ帝国の遺跡もありますが、それ以前の現地住民による遺跡も残っているそうです。月の島では階段を登って遺跡の観光をしたのですが息が苦しく登るのは大変でした。丘の上には赤い石で積み上げられた月の神殿が青い湖を見下ろすように建てられていました。



 湖には藁(わら)で作られた船が航行しています。昔もこのようにして人々を太陽の神殿や月の神殿へ運んでいたのだろうと思います。これらの島は大切な巡礼地となっていたのでしょう。ここはインカ帝国発祥の地という伝説も存在するそうです。神聖な場所でした。



 船を降りた私達は再びバスに乗り、ボリビアの首都ラパスを目指しました。途中できらびやかな服をまとった行列に出会いました。お祭りだと思いますが、南米のお祭りはなんて素敵な衣裳を着ることが多いんだろうと感心してしまいました。情熱が伝わってきますね。(^_^)




          

      






                        
 2017(H29).1 NO.5 


 マチュピチュ観光を終えると一旦クスコへ戻ります。ペルーレイルに乗って今度はオリャインタンポの駅で降りました。ここは昔と変わらない雰囲気を残していて古代の要塞など遺跡もあるそうです。残念ですが通過するだけとなりました。



 途中の絶壁の前でバスが止まりました。珍しいホテルがあるとの案内があり興味津々です。バスを降りて絶壁を見上げてびっくり!絶壁の途中に金属タンクのようなものが取り付けてあります。これがホテル?よく見るとそのホテルに宿泊する人たちでしょうか、絶壁を登っている人たちがいます。
またホテルから帰ってくるのでしょうかジップラインを滑って下っている人もいます。口をあんぐり開けて上をしばらく眺めてしまいました。



 昼食の時間となり山あいの道沿いにあるレストランに寄りました。食事後裏庭を見ていると樹木に咲く花の前でホバリング(空中浮揚)している鳥を見つけました。ハチドリです。マチュピチュでも見ましたがここのハチドリはとても大きくこんな大きさのものもいるんだと感心しました。細いくちばしが長く、花がとても小さく見えました。



 クスコに戻る頃には雨となりました。冷たい雨ですがほとんどの人は傘をさしません。チョリータさん達はビニールを肩から巻き付け帽子で雨よけをしていました。この日はしばらくして雨がやんだので自分達で街に出て観光や買い物をしました。



 翌朝、今度はクスコの駅からアンディアン・エクスプローラー号に乗ってボリビアに近いプーノを目指しました。所要時間が10時間半かかります。長い長い列車の旅でした。食堂車はもちろんですが、最後尾には音楽バンドが演奏したり踊ったりできる展望車が接続されていました。

       



 長く走り続けた列車はようやく最高地点4335mのラ・ラヤ峠に停車しました。体を動かさなくても息が切れてしまうような高所です。山に囲まれた駅前では地元の人が広げる露店やアルパカを連れて写真を撮らせてくれる少女が商売をしています。こんな高所で生活できる人々がいることにびっくりしました。



 列車が町中を通ったときも、線路にあったお店が列車が通り過ぎるとすぐ品物を元に戻して商売を再開する様子が見られました。たくましいですね。(^^;)

       

 この日暗くなる頃にペルー南部プーノの町に着きました。標高3850m、富士山の頂上と同じ高さにある町です。チチカカ湖の西岸に位置し、ボリビアとは湖の真ん中で国境を分けているところです。ツアーの中には長時間乗った列車の疲れや空気が薄いことで不調となり、夕食を食べられない人が多数いて寂しい夕食となりました。