翌日最初に案内してくれたのは、先住民が儀式を行っていた岩山の洞窟でした。現在も使用されている様子があります。インカ帝国時代には塩湖に映る星空など宇宙とのつながりがある神聖な場所として供物を捧げたり、香草やコカの葉を炊いたりしました。洞窟内には人骨が置かれタバコやカンの飲料などが供えられていました。



 内部の様子は人骨など見ても大丈夫な方だけここをクリックしてください。また儀式の様子を再現してくれました大丈夫でしたらご覧下さい。

 その後ウユニ塩湖の乾いた場所へ向かいました。天気も良く白い塩湖の面が一層反射してまぶしいです。サングラスを掛けないと目を痛めるような状況でした。空も大地もみんな白で自分が白い空間でさまよっているような感じになりました。



 白い世界は遠近感が無くなることから不思議な錯覚を起こします。ウユニ塩湖では案内してくれたドライバーの皆さんがいろいろな道具を用意して私達を楽しませてくれました。そして昼食時にはお店もありませんので大きなパラソルやテーブルを用意してランチの用意をしてくれました。こんな広い場所での食事は爽快でした。



 その日の夕方に再度夕陽を見に行きました。今度は薄く水が張った場所です。空が水に映って壮大な世界が広がりました。そして夕日が差したときには本当にすごい世界が広がりました。ただただ感動しました。







 翌日私達はラパスの街に戻りました。憲法上の首都はスクレという街だそうですが、政権が替わり行政、立法府がラパスにあることから事実上の首都となっています。インカ帝国を侵略したスペインが長年支配してきましたが、1809年ラパス革命が始まり独立戦争を経て1825年スペインからの独立を勝ち取りました。その後も政情は安定しませんでしたが、現在は観光もできる街となっています。



 ラパスの街は標高3600mのすり鉢状になっている場所にあり、ペルーのクスコとも似て空気が薄く感じます。地形的に雨が降ると下水道の整備が整っていないため水害が起こることもあるそうです。街は住宅がぎっしり詰まっていて道路が狭くて大変です。そのため公共の交通機関として街の上をロープウェイが通っています。眺めも良く快適です。



 ラパスの街を歩いてみましたが、人も多く活気があります。多くの人たちは最近のファッションが多く近代的な街中を颯爽と歩いていますが、ふと道の端を見たときに今では民族衣装ともなっているチョリータさんのおばあさんが座っていました。歴史が変わっていく途中であることを感じました。



 素敵な南米の姿をたくさん見られた旅でした。

 
          

      










                        
 2017(H29).1 NO.6 


 ラパスで一泊して翌日飛行機でウユニ塩湖へ向かいました。50分ほどの飛行です。ウユニ塩湖に近づいたとき窓から白い大地が見えました。空港近くでは茶色の地面と雲に間違うような白い湖が見られました。冬であれば氷が張っていると考えられますが、ボリビアは夏です。不思議な光景でした。



 砂漠のような平原にぽつんと建物と滑走路がある空港に着陸しました。あいにく少し雨が降っています。でもこの雨はあとでウユニ塩湖を観光するときに大切なものだと分かりました。迎えに来てくれたのはバスではなく大型のランドクルーザーでした。ツアーの皆さんは分乗して次の目的地に向かいます。



 この日最初に到着したのは列車の墓場と言われる場所でした。確かに多くの列車が捨てられていてさびた残骸がその身をさらしています。悪天候と列車の残骸で気持ちのいい場所ではありません。ところがその列車の上でブラスバンドが演奏をしています??聞くとこの墓場を背景に演奏するビデオ撮影をしているそうです。とてもちぐはぐな光景にびっくりでした。



 しばらく走ったときに野生のリャマを見ました。このあたりにはまだ野生で生息するリャマがいるそうです。次に着いたのは家族で塩の製造・販売をしている小さな加工場でした。塩湖から塩を採ってきて水分を飛ばし袋詰めして販売しています。無限に思える塩がすぐ近くにあるのでこのような加工場は数多くあるそうです。



 そしてウユニ塩湖観光の拠点となる塩のホテルに着きました。ホテルは岩塩で作られています。試しにちょっとなめてみたらしょっぱかったです。(^^;) フロントも部屋の壁もベッドも岩塩でした。屋根は丸太とビニールのトタンで明かり取りにも使われています。部屋にはトイレとシャワーが付いていました。



 少し休んでサンセットツアーに出発しました。ランドクルーザーは塩湖に薄く張った水の上をしぶきを上げながら走って行きます。途中で停車して塩水がわき出している所を案内してくれました。
 ウユニ塩湖のあるこの土地は太古の昔は海でした。長い年月をかけて大地が隆起し残った海水の水分が蒸発して塩湖となりました。わき出ている水は塩分濃度がとても高く、なめてみたら苦くてたまりませんでした。(-_-;)



 このあと雨が強くなり塩湖の半ばにあるテントのような休憩所で様子を見ました。夕闇が迫る頃行けると判断できたので夕陽が見られる場所へ移動しました。

       




 しかしこの日はきれいな夕陽が見られず塩湖の雰囲気を少しだけ楽しみました。