国立天文台ハワイ観測所
すばる望遠鏡
1時半に天文台の女性職員の方が銀色に輝く天文台の建物の中に迎え入れてくれました。最初に様々な条件の誓約書にサインをしてヘルメット、手袋を着け案内が始まります。光学赤外線方式の世界最大の反射望遠鏡は3階建てのビルの大きさです。建物を回転させたり方向を変える施設も巨大で圧倒されました。

すばるは目で直接観測することはできません。全てコンピュータ処理された映像となります。職員は10人~30人が働き、望遠鏡の使用者は世界中から公募された研究者だそうです。その研究が価値があると認められた順に1年先まで日程が決まっているそうです。もし何らかのトラブルで望遠鏡が動かないとその研究者は1年以上待たないと次の使用ができないそうです。
1日2千万円ともなる運営費を無駄にできないと昼間は修理点検、テストの繰り返しで観測を無事行えるように職員の方々は緊張感を持って作業していました。また高地である事や望遠鏡内部を低温に保つことで体調管理も大変そうでした。

ちなみにハワイ島で暮らす職員の方はキラウエア火山を見たことがないそうです。時間がもったいないというのが理由でした。貴重な時間を使って見学の案内をしていただいたことに感謝をしながら天文台を後にしました。
再チャレンジをしようとしていた溶岩流は国立公園の情報によると今日もまた止まっているとのことなので火山噴気孔の夜間見学に変更しました。夜の闇にときどき赤く光る火口付近ではマグマが動いていることを感じさせてくれました。帰りは人家の少ない南回りを通り22時半にホテルに帰りました。楽しかったけど疲れました。



マウナケア山
昨夜は追いかけた分を自分で運転して23時50分にホテルに着きバタンキューでした。しかし6時に起きると悔しさがこみ上げてきます。今日もう一度自分で行こうと同行の妻に話すと了解してくれました。
今日はその前に二つ目の目標であるハワイ島4200mのマウナケア山頂に行き、日本の国立天文台すばる望遠鏡を見学する予定がありました。インターネットで予約を取り、レンタカーも4DWを用意しました。悪路のため保険もきかないので自己責任を決意して向かいます。

4200mの高地は空気が薄く酸素濃度が低いので、途中で休み高地へ身体を順応させながら進みました。朝8時に出発して休憩を取りながら12時半頃山頂に着きました。

素晴らしい景色が広がります。茶色の砂利にブルーの空のコントラスト、遙か下に見える雲海、時折強く吹く風も思ったより寒くありません。本当に自分でここまで来られたんだと感動しました。しかし体調はやはり変です。同行の妻は眠気を訴え、自分は三脚のカメラが強風で倒れるのを見ながら身体が動きませんでした。

2008(H20).8 NO.2