
エルフードの町に夕方到着しました。そこで4WDに乗り換えていよいよ砂漠を走ります。しばらく舗装された道路を進むと夕日に染められた砂丘が見えてきました。

陰影が美しくしばらく車を止めてもらい見ほれてしまいました。気温は下がってきています。
やがて4WDは道を外(はず)れ荒れた道をものすごいほこりを立てて走ります。前の車や後ろの車は見えなくなり大丈夫かなと心配しました。暗くなり始めた荒れ地にはラクダの影が見えました。

がたがた道をしばらく走ると砂漠の中なのにとても素敵なホテルがありました。シャワーもトイレもちゃんとあるし食事も品数も多くびっくりしました。本当に砂漠なのかな?
夜を迎えホテル屋上に出てみました。月も無く満天の星に天の川が見られます。空気が乾燥しているためまたたきのないきれいな輝きが見られるのでした。私はため息をつきながら2時間近くも星空をながめていました。

翌日まだ夜が明けない時間にラクダに乗って砂丘を目指します。ラクダが立ち上がるときや座るときに揺れますが、歩いているときは静かで素敵でした。つい「月の沙漠を~♪」と口ずさんでしまいます。(^_^)
砂丘の下でラクダを降りると自力で登るように言われました。気持ちは早く登りたいのですが、さらさらの砂は踏み込むたびに沈んでいきます。少し汗をかいた頃、砂丘の頂上に到着しました。そして日の出を待ちます。そしてついに!

朝陽が登るにつれ陰影が濃くなる砂丘にため息をついてしまいます。本当に素敵な時間でした。この日は天候も良く寒さも厳しくなくてラッキーでした。風があったらのんびりとはできなかったと思います。
帰るときにはラクダの背中から素敵な影を見て楽しむことができました。


砂丘に別れを惜しみながら4WDはホテルを出発します。ところがホテル前に舗装された道路が通っていて帰りはバスでも走れるとても良い道路でした。あれ?昨日走った荒野は何だったんだろう?アラビアンナイトの不思議な世界に迷い込んだようでした。(^^;)
2019(H31).1 NO.3

モロッコでの旅は観光バスでの移動でした。最近高速鉄道の整備が進められてきて将来はジブラルタル海峡に面したタンジェからカサブランカまでつながるそうです。現在は一部カサブランカ都市部に路面電車が走っています。

バスは世界遺産を目指して長い距離を走ります。

ヴォルビリス遺跡に着いて見学を始めると犬がついてきて離れません。ガイド犬と案内の人が言っていましたが本当に最後までついてきました。そこは遺跡の大切なタイルがあるんだけどなあ(^^;)
旅の途中には美味しいものにも出会います。オレンジが畑の道路脇で売っていたので買って食べました。とても新鮮で美味しく1kgが5DH(デリハム60円)でした。(^_^)

道はアトラス山脈を越えて砂漠の町へ向かいます。峠に近づいた頃から雪が見え始めました。私はモロッコは砂漠の国とずっと思っていましたのでびっくりです。

そういえば今まで過ごしてきた町は緑の牧草地や野菜畑、果樹園ばかりでした。砂漠の国というイメージとはずいぶん違っていました。どうしてだろう?
ガイドさんの説明がありました。モロッコは水資源が少なかったためダムを多く造り都市部の環境向上や農耕に役立てているとのことでした。現在100を越えるダムがあるそうです。水源はアトラス山脈やリフ山脈の雨や雪です。このダムにより安定した水の供給や洪水対策にもなっているそうです。美味しいオレンジが食べられたのもそのためだったんですね。感謝しました!

今年雨が少なく水量は減っていますが、湧き水から流れる川沿いのオアシスにはナツメヤシが栽培され、干した甘い実が道路脇や市場でたくさん売られていました。これも美味しかったです。

