H25(2013).8 NO.4

次の日はマドリッドの美しい朝焼けで始まりました。早い時間に駅へ移動し高速鉄道AVE(アベ)にてコルドバへ向かいます。AVEはヨーロッパでも最長の鉄道網を運営し最高時速310kmで走るそうです。セビーリャ万博の時に開通しました。日本の新幹線と同じようです。

車窓には大きく広がるオリーブ畑が続きます。スペインはオリーブの生産量が世界一です。栽培される品種は260種類もあるそうです。パエリアなどの料理には必ず使用され、朝食時のパンにはバターではなくオリーブオイルをつけて食べる人が多かったです。私も食べましたが油っぽさを感じることなくとてもさわやかで美味しかったです。

コルドバでは数万人を収容できる巨大モスクの「メスキータ」に入りました。イスラム教の支配時期やキリスト教の支配時期に改修・増築されたことで二つの宗教が同居する珍しい建築となりました。現在では聖マリア大聖堂として存在します。


昼食にオックステール(牛のしっぽ)料理が出ました。しっぽなんて食べられるの?なんて思っていたので出てきた料理を見て一瞬ひるんでしまいました。しっぽの輪切りだとすぐに分かる形をしていたからです。おっかなびっくり口に入れてみるとこれがまた美味しい。(^_^) 骨から肉がぽろりととれて軟らかいのです。私は全部平らげてしまいました。


その後、世界遺産の街ロンダに行きました。アンダルシア地方の海抜739mの山間部にあります。ロンダの街はグアダレビン川によって浸食された深い渓谷に沿ってあるため天然の要塞となっていました。その川を渡って市街に入りますが渓谷に架かるヌエボ橋はすごい高さの橋でした。

ロンダの街は白を基調とした壁が並び、道を歩いているだけでも素敵な雰囲気です。お店の白い壁にかけてあるカラフルな衣裳はそれぞれの色が際立ちます。

ロンダは近代闘牛発祥の地と言われます。それまで乗馬をして牛と戦う騎馬闘牛だったものが、乗馬をせず赤い布を使って牛をけしかけるスタイルがロンダ出身のフランシスコ・ロメロによって考案されました。このことはロンダ市民の誇りだそうです。

闘牛場の前にはいくつもの銅像が建っています。名門の闘牛士一族の像でした。闘牛に情熱と誇りをもつスペインの人々の気持ちが感じられました。

中世の頃、絶壁の街に住まなければならない人々の気持ちはどうだったのだろう。この街で育った闘牛は彼らにとってどんな存在だったのかなと崖を見ながら考えてしまいました。



