そのマオリ族はヨーロッパからの入植者達と争った歴史があります。イギリスの植民地になることで土地を守ってもらう約束を定めた「ワイタンギ条約」はマオリ族にとっては不平等な条約でした。
 約束が守られなかったマオリ族はその後30年にわたって反乱を起こします。しかしそれも鎮圧されマオリ族はイギリスの支配下に置かれました。そして現在もなお法廷で土地を取り戻せるように係争中です。
 今、マオリの人々は混血が進んだりして文化、伝統が消えていく傾向にあるそうです。ニュージーランドではワイタンギ条約の係争の中でマオリ語を公用語として残すことが認められ、マオリ文化が今後も引き継がれていくことできるようになりました。
 とても平和な国だと思っていましたが、どこの国にもそれぞれの問題があるのですね。でも私はマオリの文化を残していくことは大切なことだと思っています。



 ロトルアには温泉施設があります。海外で温泉に入ることは珍しいのでポリネシアン・スパに行ってみました。水着の着用は必要ですが露天風呂が中心となる湯船に浸かりました。



 ぬるめの湯船からはロトルア湖が見えて日本の温泉に入っているような気になりました。とても気持ちが良かったです。


 
        

     


   H21(2009).1 NO.5


 マオリ族の人々

 ここにはマオリの文化である彫刻などの伝統工芸技術を若い世代に継承するためのマオリ美術工芸学校があり見学しました。
 しかし残念なことに大晦日であったため学生達はみな帰ってしまい、先生が一人彫刻をしているのでした。



 この美術工芸学校はマオリ族の血を8分の1受け継いでいないと入校できないそうです。マオリの人々はむかしポリネシア「ハワイキ」から大航海をしてこの地にたどり着きました。現在もなお祖先が大航海の時にどのカヌーに乗っていたかが語られるそうです。



 この施設で働いているマオリの人々にはタトゥー(刺青 -いれずみ-)が顔や腕、全身に施されています。私達日本人にとっては悪いイメージを持ってしまう刺青ですが、マオリの人々にとってはどの祖先を持つのか、地位や知識、どんな資格があるのかを現す大切な伝統なのでした。