【問 30】 宅地建物取引業者Aは、Bが所有する宅地の売却を依頼され、専任媒介契約を締結した。この場合における次の記述のうち、宅地建物取引業の規定に違反するものはいくつあるか。
ア Aは、Bが宅地建物取引業者であったので、宅地建物取引業法第34条の2第1項に規定する書面を交付しなかった。
イ Aは、Bの要望により、指定流通機構に当該宅地を登録しない旨の特約をし、指定流通機構に登録しなかった。
ウ Aは、短期間で売買契約を成立させることができると判断したので、指定流通機構に登録せず、専任媒介契約締結の日の9日後に当該売買契約を成立させた。
エ Aは、当該契約に係る業務の処理状況の報告日を毎週金曜日とする旨の特約をした。
１ 一つ
２ 二つ
３ 三つ
４ 四つ
ア（違反する）媒介契約に関する規定に、依頼者が宅建業者であることをもって除外する規定はない。よって、依頼者が宅建業者であっても、媒介契約書の交付は省略することができない。
イ（違反する）宅地建物取引業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、国土交通省令で定める期間内に、当該専任媒介契約の目的物である宅地又は建物につき、所在、規模、形質、売買すべき価額その他国土交通省令で定める事項を、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する者（以下「指定流通機構」という。）に登録しなければならない（宅建業法34条の2第5項）より、依頼者の要望により指定流通機構へ登録しなかった場合には、宅建業法違反となる。
ウ（違反する）上記より短期間で売買が成立する場合であっても指定流通機構への登録は必要となる。
エ（違反しない）専任媒介契約を締結した場合、業務の処理状況を２週間に１回以上報告しなければならない。よって、毎週金曜日に報告する特約について宅建法上の問題はない。
【正解】 ３