レポートNO.9

 しかし実は皆さんこの2回の跳躍は塩山コーチと美濃部選手の間で打ち合わせされた演技だったのです。
 最初の演技に1回ひねりを加えることで技の発展をアピールできるという、そして短い演技の美濃部選手をもう一回見せて頂けるという一石2鳥のアイデアだったのです。観客の皆さんは知らず知らずのうちに勉強になり、満足できるという結果になったのです。塩山コーチさすがですね。

 新体操男子団体の演技です。国士舘大学チームは全日本選手権大会、日本新体操選手権大会で2位の成績をお持ちです。演技は6人一組で手具は使わず徒手やアクロバットで構成されています。6人が動きをぴったりとそろえる事が重要です。演技には皆さんが驚くような交差技や組み技が入っていますのでそこが見所ですと山田監督よりお話がありました。

 塩山コーチは跳馬の紹介に女子は男子より10cm低い跳馬ですが、美濃部選手は跳ぶ前にロンダードという技を入れて跳馬を背にして跳びます。一瞬で終わりますので良くご覧になって下さいと話され、観客は集中しました。演技はロンダード入りから後方の伸身宙返りを行いました。からだの良く伸びた綺麗な演技でした。
 ところが、コーチから今はひねりませんでしたよね。練習かと思いました。もう一回跳んでもらえますか?と尋ねたのです。そこで美濃部選手は2回目に挑戦しました。2回目の演技は同じ入りから後方の伸身宙返り1回ひねりの跳び方でした。綺麗にひねり終わって着地が出来ました。観客はこの演技にオーと感嘆の声を上げていました。

 演技はやわらかなピアノの音で始まり動きが不思議なムードをただよわせます。一転アクロバットの動きになると前方1回半宙返りなどが次々と繰り出されみんなびっくりしています。6人そろってのバク転からの伸身宙返りが決まると拍手が起きました。交差技でははっとするような展開に息をのみます.。最後に4人の土台から飛び上がった体が空中で1回ひねりをして受け止められ最後の決めのポーズで演技が終了しました。観客の皆さんも選手と一緒に一息つきました。

 新体操男子の演技が続きます。個人のクラブの演技です。佐久間雄生選手は東日本学生選手権大会個人総合7位、全日本学生新体操選手権大会ではリングとクラブで8位という成績をお持ちです。山田監督からは佐久間選手は奇抜な手具操作、他の人がやらないようなトリッキーなジャンプなどが見所ですとお話し頂きました。

 次は女子跳馬の演技です。演技者は美濃部ゆう選手です。美濃部選手は2006年に開催された第1回ジムナスティック フエスティバルにも出演して頂き、相模原には馴染みの深い選手なのです。
 その時北京オリンピックに出場する夢を語って頂きましたが、美濃部選手はその夢をかなえてまた相模原に来てくれたのです。

  雄生ファイトの応援の声がありました。演技は静かなムードで始まりましたが動きは素早く、その周囲でクラブがくるくると回転しています。横方向への床と水平な1回転ジャンプがあったり、投げ上げたクラブが手の中に収まったと思うとすぐに宙返りがあるなど次々と動きがありました。今後の目標では11月の演技会に向けて頑張っていきたいとのお話がありました。

 

 私は以前にもこの演技会で演技させて頂いて、その時小さい頃からの夢を言いました。そして北京オリンピックに出場することが出来たので、ここの体育館は縁起が良いと言うことです。今回の目標は3年後のロンドンオリンピックに出場することです。そのためにまた毎日練習を頑張っていきたいと思います。
美濃部選手ありがとうございました。応援しています。

 演技終了後には西田君から今日は1,2年生という若いチームでの演技で失敗もあり課題が見つかりました。今後は日本一を目指して頑張りたいと思いますので、応援お願いしますというお話がありました。