ペルーは多くの移民が入ったことで民族構成が複雑になっています。アメリカインディアンとヨーロッパのスペイン系の混血はメスティーソと呼ばれペルー人の50%を越える人々が自認しているそうです。他にスペイン以外のヨーロッパ系、アフリカ系、日本人移民も多いアジア系、最近では太平洋ポリネシア系の人々も多いそうです。多民族国家なのですね。



 歴史地区として世界遺産となっている街の中でもっとも重要な場所としてサンフランシスコ教会・修道院があります。教会の地下墓地には、無数の頭蓋骨(ずがいこつ)や骨が整然と並んでいるそうです。この教会で眠りたいと望んだスペイン統治時代の人々の骨でした。



 歴史ある教会は人々を畏怖させ統治しやすくするためにどの教会も内部は豪華な装飾に彩(いろど)られています。教会を初めて見た先住民の人々は本当にびっくりしたことでしょう。



 政府宮殿前のマヨール広場に出ました。広場ではイベントの準備がされていて警備のためかポリスもたくさん配置されていました。宮殿では衛兵の行進が行われていてイギリスで見られる交代式のようでした。かっこよかったです。



 その後、リマ市街西側の海岸方面に行きました。海ではサーフィンで楽しんでいる人々が見られます。昼食は海に伸びた桟橋にあるラ・ロサ・ナウティカというレストランで食べました。 桟橋から見られる高台には高層ビルが見られ、その先端は雲に隠れているものもありました。



 お土産屋さんにはエケコ人形が並んでいます。欲しい物のミニチュアを持たせタバコを吸わせると願いが叶うそうです。



 街角の画廊には南米でよく見るチョリータさんの姿を描いた色鮮やかな絵画が飾ってありました。可愛くて素敵でした。



    

         

          










                        
 2017(H29).1 NO.1



 平成29年(2017)1月16日成田発、日付変更線を越えて同日ロサンゼルス空港へ。ここでは乗換をしてペルーへ向かうことになっていましたが、空港は大混雑。
 何故? 原因はアメリカ大統領トランプ氏でした。20日の大統領就任前に移民の受け入れ審査を強化するという発言があり、実際に空港ではとんでもなく審査に時間がかかるようになっていて、長い入国待ちの列が出来ていたのです。アメリカには入国せず他国への乗り継ぎを待つ人もその混雑に巻き込まれました。
 その結果ペルー行きの飛行機は私達を乗せないまま出発してしまいました。振替便を手配し7時間遅れでペルーのリマにある国際空港へ到着したのです。疲れました。



 南米ペルー共和国は南アメリカの西部に位置し沿岸部は砂漠地帯、中央にアンデス山脈が連なる高地、東側にアマゾンの流域地帯が広がる国です。16世紀まではインカ帝国の古代文明が栄える場所でした。首都はリマです。



 リマでは世界遺産「リマ歴史地区」を見学しました。白、黄色、薄いピンクの歴史ある建物が街中に並び、中世のヨーロッパのような町並みが見られます。私は歩いているペルーの人達と建物に何となく違和感を感じました。私だけなのでしょうか。すごい豪華な建物はなんだか浮き上がっていて生活の臭いを感じないのです。ときどき廃屋になっていると思われる建物もあります。世界遺産なのに・・・。



 現地ガイドさんに聞くとリマ市民の皆さんはこの世界遺産となった町並みに手を焼いているとのことでした。世界遺産に登録されたことで簡単には取り壊しができず、新しいビルも建てられないそうです。最近は生活スタイルが近代化してきているため機能的なオフィスを利用したいと思っていてもそこには歴史的なビルが立ちはだかっているのでした。



 街中を走っている車は中古車でおんぼろな車も多く、最近日本では見かけない3輪自動車も数多く走っているのです。交差点ではお巡りさんが手で交通整理をしているし、きれいなビルの前では露天商が雑多な品を売っているのでした。街には警察官がマシンガンを持って巡回している姿が見られます。



 世界遺産登録ってその国やそこに住む人達にとってとても良いことだと思っていましたが、壊れた建物は修理や管理ににお金がかるという現実を見せられると「そうか」と考えてしまうのでした。