
前年の11月には各クラブや大学に文書で依頼し、4月には訪問して直接お願いもしました。しかしこの時にはまだ誰が来るか決まっていませんでした。9月に再度手紙を出しメールや電話での連絡が続きました。各大学、クラブの出演選手が決まっていく中、日本体育大学だけが決まりません。
有名な内村航平君は来られないと言うことを聞いていたので誰が来るんだろうと心待ちにしていました。ところがある日メールを見てびっくり、心臓がどきどきしました。日体大の具志堅先生のメールには「ベストメンバーで行きます。内村航平、山室光史、出口諒財」と書かれているではありませんか。私は深く感謝をしました。
その後内村航平選手は世界選手権大会において金メダルを獲得し、大変な騒ぎになりました。「本当に内村選手は来るのか?」そんな問い合わせが何件も続きました。
そして当日満員の体育館で繰り広げられた競演は子ども達や観客を感動をさせる素晴らしいものでした。私の夢が叶った瞬間でした。

ジムナスティックフェスティバル2009

11月1日(日)相模原市北総合体育館において体操競技の世界チャンピオンになった内村航平君をはじめ、日本を代表する体操競技、新体操、トランポリン、アクロ体操の選手達による演技会が開催されました。この演技会は相模原市体操協会の25周年を記念して企画されたものでした。私は実行委員長という立場で参加したのですが、個人的にも内村君だけでなく多くの体操選手達の演技を再度この目で見てみたいという気持ちがありました。
夢を持ったのは5年前です。平成16年9月24日、第1回目のジムナスティック・フェスティバルを開催しました。アテネオリンピックの金メダリスト米田功選手や水鳥寿思選手など多数の選手が参加してくれました。しかし会場は満員とならずとても残念に思ったのです。
じつはその日は前日に雨で順延となった市内半分の小学校の運動会が行われていて、見に来たいと言っていた体操好きな子ども達や家族が会場に来られなかったのです。子ども達もがっかりしたと思いますが選手達も思ったより少ない観客にがっかりしたのではないかと申し訳なく思いました。
成功に終わった演技会でしたが私には悔いが残りました。見学に来られなかった子ども達にもう一度機会を与え、子ども達を喜ばせてあげたい。満員の会場で演技をしてくれる選手達を喜ばせてあげたいという気持ちが強かったためです。だからすぐにもう一度やってみたいという気持ちになりました。
その日から4年の間に資金を準備し、1年前には選手のスケジュールや会場の調整を行い、体操関係者に応援を依頼しました。

H21(2009).11