また教員側も同様に問題を抱えています。
①専門的にその競技の経験が無いために指導に自信が持てず生徒から信頼が得られない苦悩
②試合に出られない生徒に対する指導の難しさ
③休日指導で家族にしわ寄せが出るなど家庭生活の犠牲
④保護者期待のプレッシャーや保護者との意思疎通の困惑 
⑤活動に必要な服装や用具の自己負担
⑥競技団体主催による大会や練習会参加費用の自己負担
⑦休日も部活動に関わることでの疲労感、健康不安
⑧部活動終了後に行う学級事務や教科指導準備の遅れ
⑨夏休みなどシーズン中の長時間超過勤務
⑩会議など公務多忙で部活動を見ることができない不満

 このように多くの問題は解決されていませんが、現段階では子供達のやる気や要望、教員や補助者の奉仕によって活動が支えられています。 この提言では今後の部活動は一つの学校で支えることが難しくなるため、地域の指導員による指導で学校の枠に縛られない生徒が集まり、学校の施設を使って活動する地域総合型スポーツクラブへ移行することが望ましいと訴えられています。
 しかしその活動費用は受益者負担となる可能性があります。ちなみにスポーツクラブで毎日指導を受ける場合、月に1万円から2万円ぐらいの月謝を払うことになります。

 さあ保護者の皆さん、このような部活動へ子供達は参加しています。今後子供達や保護者の皆さん、教員はどのように関わっていかなくてはならないのでしょうか。様子が少しでもわかっていただけたでしょうか?

※注意
この文書は平成20年当時のものです。

 
      

 
 


 多くの子供達にとって部活動は本当に楽しい活動であり、成長を助ける教育的な効果も十分にあります。そんな部活動にも問題点はあります。せっかく子供達がやる気になっているのにあえてここで知らせることも無いのではないかとも思いますが、保護者の方も子供達もいずれ出会う疑問だと思いますので書かせていただきます。

 平成16年に長野県で中学校部活動「長野モデル」検討委員会提言が発表されました。この提言は日本のどこでもが感じている問題点を文章としてまとめ、今後の部活動の在り方を提言したものです。

 最初に問題点ですが少子化による生徒数の減少から起こっている部活動数の減少と、教員数の減少による廃部の危機です。本校は幸いに生徒数が多く顧問の数も確保されています。しかしこれ以上多様なニーズにこたえる部活動数の増大はできないという判断になっています。

 次に保護者の側から見た部活動ですが、
①学習との両立ができるか不安
②部活動で帰りが遅くなり心配
③家庭でゆとりが無くなり家族の行事に参加しなくなった
④子供が部活に合わずに退部してしまった
⑤費用、大会等の送迎に係わる負担増大
⑥礼儀など生活指導への期待
⑦休日練習の要望や高い指導技術への要望
など心配や要望が交錯しています。

 

          


 
 
 「部費は先生達の給料でしょう?」と聞かれてビックリしたことがあります。部活動に参加する先生方には課外の活動であるため給料は支払われません。教職調整額が4%上乗せされていますが、日常の超過勤務ですでにその額は超えてしまいますので放課後や特に休日は奉仕として行っています。
 しかし近年は先生方の負担が大きいということで特殊勤務手当が支給されるようになりました。平日の放課後は300円(1年間に最大66回分)、休日は1日活動しても1200円です。高校生のアルバイト代にはるかにおよばないのがつらいですね(-_-;)

 と言うわけで部費は部活動のボールやテーピングなど必要な備品・消耗品を買ってほぼ終了してしまいます。ちなみに私は以前、体操器具が欲しくて20万円ぐらいの器具を自分で買ってしまいましたが、知り合いの私立高校の先生は300万円を出して大きな施設を購入したということもありました。
 さすがに驚きましたが休日の練習や試合時の連絡費、他校との会合など先生方はいろいろ自腹で払っているのが現状です。申し訳ないのですが派遣指導者や指導補助者も同様な状況にあります。すみません。

 ついでにお話ししますと、教員は休日など部活動で過ごすことが多いので体調を崩す人も多くなっています。最近の調査では病気になる確率の高い職業は医者と教師だそうです。どうしてでしょうね?
   









         
                                                                              
                        
部活動版  H20(2008).6

 どうしても入らなきゃ
      いけないの?


 部活動は国が定める教育課程の中には入っていない課外の活動です。しかし各中学校で技術や体力の向上、精神面や礼儀を高める効果のある活動であると認められ、学校の管理下で適切な計画と指導のもとに行われています。
 しかし生徒の自発的参加を留意事項としていることですから学校外で続けている活動があれば、部活のためにやめたりしないで続けていくことも大事なことですね。ちなみに課外の活動ですが、ケガなどがあった時には学校健康センターより治療費が支払われます。



 教員と市から派遣された形となっている派遣指導者、そして本校では部活動の応援組織によって援助していただいている指導補助者によって指導が行われています。外部指導者は専門ではない教員が顧問となった場合にそれを補うために依頼されて指導を行っているのです。
 しかし大会では中学校の教員の引率が指定されていることが多く、教員が居なければ試合に出ることが難しいのが現状です。



 保護者会資料の中に記載してありますが、月曜日や試験期間中など指定された日を除く毎日放課後に最大6時まで行われています。また土日、祝日も指導者が必要と判断すれば行われています。
 また指導者が必要と判断すれば朝練習も行われます。練習や大会にどうしても参加しなければいけないのかという質問もありますが、部活動は任意の活動であるため用事などがあれば参加しなくてもいいのです。しかし仲間意識や技術・体力の向上を考えればなるべく参加した方が良いのではないかと思います。