いま家具店に行くと安くて見栄えのいい家具が たくさん並んでいます。そんな家具の両側の板をこつこつとたたいてみてください。空洞になっている音がすると思います。
薄くスライスした合板に木目を印刷した紙を張って作られたこうした家具は、大量生産された、いわば使い捨て家具なのです。
これにくらべ、無垢の木を職人が手でカンナをかけて作った家具は長年使うほど 味が出てツヤを増してきます。親から子へ、孫へと使い継がれていくほど価値を増す家具です。値段の面で見れば、 確かに家具店の品物よりは高くなります。でも、味も素っ気もない合板家具より20年、30年と使った場合の 1日当たりの単価は安くなるはずです。 woodwork NAGAOでは無垢の一枚板を使い、木取りから加工、仕上げまで 手だけで行います。木の素材感をいかすため、そして家具になっても生きて伸び縮みする木を殺さないためになるべく 塗装もせず、釘も使いません。日本伝統の木工技術「指物」を、和家具だけでなく、洋家具製作にも用いていくことが woodwork NAGAOの家具作りの基本です。 もうひとつ、私が目指しているのは、すべての製品をお客様の暮らしから始める、 ということです。身体の大きさに合わせた椅子、部屋のスペースにぴったりのテーブルやたんすなど、すべてお客様のご希望に合わせて図面を引き製作を始めます。 家具店にはない我が家だけの家具、そして愛着のわく家具をお求めの方のために、woodwork NAGAOはこれからも無垢の木にこだわり、時間のかかる手仕事を貫いていきたいと考えています。 1999年2月
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