今必要な家具をむかしながらの指物で作る
woodwork NAGAOの仕事/栓無垢一枚板大座卓

◎商品名:栓無垢一枚板大座卓  ◎価格40万円(税、送料別)
寸法:長さ2100x幅850x厚80x高さ450(mm)
仕上げ:ワトコオイル (ミディアムウォールナット、ワックス)
◎注文主からひとこと
家の近くの文化センターで開かれるバザーでwoodwork NAGAOのご主人と顔見知りになって、いつか何か頼みたいと思っていました。去年の暮れ、私の設計で母の家をリフォームしたのですが、そのリビングに大きな座卓を置きたいと思いまして。イメージ通りのものができて、母も満足しています。いま、これに合う背の低い椅子を考えています。
       
<これまでの歩み>


1月6日現在
これが現在製作中の栓の大板です。
寸法は長さ2100x幅850x厚80(mm)。
右上にちょっと見えるのが1mの金尺です。どのくらい大きいか、わかるでしょ。
いま、この大板を床に置いたまま(1人では動かせない)鉋がけをしています。大仕事ですが、 こんな楽しい作業もありません。木工家冥利に尽きます。
1月13日現在
高低差が20mmほどもあった木裏が削りあがりました。この面は座卓の下になります。
見えないからといって、手を抜いてはいけません。それが指物の流儀です。

※削ったのは、この長台鉋です
1月14日現在
平面を出した裏を基準面にして、卦引きという 道具で木の四方に罫線を回して、これを目当てに表面を削っていきます。木口と木端面にうっすらと 直線が見えるのが卦引きの線です。高低差は15〜18mmくらいです。

下の写真は削られる前の表面です。両端が盛り上がっているのがおわかりいただけると 思います。基準となる線が描かれていますから最初の裏面削りよりはずっと作業が楽です。 中央に割れ止めに塗られたボンドが黒っぽく見えますが、なんだか女性の裸体みたいだと思いませんか。


1月21・22日現在

両端の盛り上がった部分を削り取っていき、ようやく中央のボンドが塗ってある部分に 鉋がかかるようになりました。ところがここで鉋に異変が。すぐ切れなくなるのです。原因がわかりました。 この面は材木屋で表になって桟積みされていた面です。 ボンドが乾く間に砂が混じっていたのです。その面を鉋で削れば当然、鉋はすぐ刃がつぶれてしまいます。 皆さんもご注意を。
しかし、このボンドが厚くて堅くて、とるのに非常に苦労しました。

ボンドを鬼ヤスリで削り取りようやく
80%まで平面がでました。あと一息です。

2月2日現在

大板削りはひとまずおいて、今度は脚の製作に入ります。脚の部材は大板の端材で間に合います。脚のデザインは注文主と数日前に打ち合わせをして決まりました。でも、ここではまだ伏せておきます。お楽しみです。
一個ずつ手鋸で切っていきましたが、こんな厚い材を切るのもはじめて。 よく切れる鋸でないととても時間と労力がかかります。私は替え刃式の27cmの鋸を木取り専用に使っています。非常によく切れます。これはお勧めですよ。
2月18日現在

いよいよ脚の形ができてきました。
すり足という床に着く部材の上に2本の柱が4枚の凸(ほぞ)で
組みこまれます。写真にはありませんがこの柱は長い桟で結ばれ 横揺れを防ぐ役目をします。天板にも同様に4枚のほぞ穴が開けられ がっちり組まれます。
脚の形になった姿は、次回(すぐです)ご紹介します。
2月20日現在

ついに脚が組みあがりました。
もうあとは天板に仕上げ鉋をかけて、脚が入るホゾ穴を あければ完成です。 もちろん、塗装はします。ワトコオイルのミディアムウォールナット 色を全体に塗り、天板の上面にだけワックスをかけます。 これで水分がしみこむのを防げます。 さあ、次回は塗装をして完成した座卓の登場です。
2〜3日お待ちください。