いま必要な家具をむかしながらの指物でつくる

woodwork NAGAOの仕事/踏み台兼用椅子
大w400 h400 d250 小w350 h200 d250 ●材:栓 ●仕上げ:桐油 ●7万円

「洗濯物を干すときにベランダと座敷に大きな段差があって困っている。階段になるような踏み台がほしい。ひと休みするときにそれが椅子になってくれるともっといいんだけど・・・」あるおばあちゃんからのご要望でした。

そこで考えたのは、シンプルで頑丈なもの。
厚手の板材で蟻組みにしよう、とすぐアイデアがまとまりました。
指物の家具で蟻組みにする場合、木の年輪が見える木口を隠し、「隠し蟻=うちほぞ」にすることが多いのですが、これでは木組みが表から見えません。それで表に見える蟻組みにすれば無垢の木を使っていることが一目瞭然なので、当工房では多くの作品を見える蟻組みにしています。

箱の内側に丸棒を2本通していますがこれは洗濯物などで両手がふさがっているとき、つま先で引き出せるよう工夫したものです。

※本作は、塾生 坂内弘道の製作です。