不動産に関するFAQ(よくある質問)の賃貸編です。 ご意見・ご感想をお待ちしております。

<賃貸編>

Q 保証金・敷金・礼金とは?

A 地域により、慣習がかなりちがいますので、ここでは大阪の一般的な取引に即してお答えします。
 大阪では保証金と解約引(敷引や単に引きとも呼ぶ)という制度が一般的です。契約時に借主が保証金を差し入れて、解約の時に貸主が解約引の分の金額を差し引いて 返還するものです。退去時に、特に破損がなければ解約引以上にお金を引かれることはありませんが、契約書の内容をよく読んでおくことも必要でしょう。
 敷金は退去時にリフォームする費用を充てるもので、礼金は家主にたいするお礼のお金と考えればよいでしょう。敷金・礼金ともに大阪ではあまり一般的ではありません。

Q 不動産業者を何軒も廻らなければならないの?

A 当社ではオンラインで情報網ができており、天王寺区の全ての物件情報が入ってきております。
 キューブにご来店いただけるだけで、天王寺区の物件資料が入手できます。 もちろん、ご案内も当店にご来店いただくだけでOK。

Q 手付金とはどんなもの?

A 不動産を借りたいという場合に、代金(保証金)の一部を差し入れるお金です。
 手付金を入れることにより、物件を確実に押さえることができますので、気に入った物件は他の人に取られないように手付金を入れます。自分が借りるという意志表示をしていても、先に他の人が手付金を入れた場合はその物件を借りることはできません
 注意したいのは手付金を入れると、以後、キャンセルの場合は手付金は戻ってきませんので、 確実に借りると決めるまでは手付金を入れないことです。
 なお、手付金が入った後で、貸主からキャンセルの場合は貸主は手付金額を倍返ししなければなりません。
 手付金の金額は通常、賃貸の場合は賃料の1ヶ月分です。

Q 仲介手数料はどれくらい必要なの?

A 賃貸物件の場合は賃料の1ヶ月分です。
  手数料は契約が成立した場合の成功報酬なので、案内料や相談料は無料です。

Q 町の電柱などによく、不動産の広告が貼ってありますが。かなり安いようですが本当に信用できるのですか。

A ご注意ください。ほとんどが、実際にはありもしない物件を出している、おとりや誇大広告です。悪質な業者に引っかからないようにしましょう。

Q 賃貸情報誌は参考になりますか?

A 賃貸情報誌の性格を考えてみてください。情報誌の原稿書きから印刷・製本〜書店に並ぶまでは1ヶ月以上かかります。
 「格安物件!」などが、1ヶ月以上残っているものでしょうか。雑誌の店を訪れても「その物件は先ほどなくなりました。この物件はどうでしょう?」と 希望していた物件よりも高い物件を紹介されるのがオチです。
 不動産屋を訪れた人ならお分かりでしょうが、「この物件はすぐになくなりますからいますぐ手付金を入れてください。」 と言われることがあります。この営業トークと先の1ヶ月以上前の物件を雑誌に載せていることは矛盾しないのでしょうか。  また、一部の雑誌ではありもしないおとり広告を載せていることもあります。

Q 賃貸住宅の退去時に法外な修理費用の請求を受けたと聞きますが?

A ほとんどの契約書では賃貸人は賃貸住宅を貸したときの状態で返すような内容が書いてあります。これを原状回復義務といいます。
 しかし、人が生活している以上、住宅が自然に劣化していくことはまぬがれません。たとえば、畳は日焼けしますし、水廻りも汚れていきます。これは自然損耗といい通常は退去時に費用は請求されません。
 それ以外に故意又は過失により破損した部分は賃貸人の負担で直さねば成りません。たとえば、ガラスを割っていたとか、子供がフスマに落書きをしていたなどです。
 大阪では、通常、保証金の解約引の分で自然損耗分を直します。ただし、賃借人の故意又は過失により破損している部分は本来賃借人に返還する部分でまかないます。このときに破損・汚損の程度がひどければ当然修理費用の負担額が大きくなります。
 もちろん、上記のことはあくまでも一般的な話ですので、それぞれの賃貸借契約書をよく読んでおくことが必要です。
 ちなみに、この文章を書いている者は何度も賃貸マンションを借りていますが、解約引以上に請求されたことは一度もありません。借りている物なので、大事に使うということは必要なことではないでしょうか。

Q 賃貸マンションの契約時にはお金をどれくらい用意するのでしょうか?

A 契約時には、保証金+その月の日割賃料+仲介手数料(賃料の1ヶ月分)が必要です。
 また、月末近くに契約の場合は翌月分の賃料も必要になってきます。
 それ以外に火災保険料や町会費が必要なこともあります。
 もちろん、引っ越し費用やエアコン・家具代なども考えておかねばなりません。
 なお、一部の不動産業者は消毒費・清掃費・設備協力金などと称して別途費用を請求する場合がありますが、 これらの費用は???という性格のものです。本来は借主が負担する費用ではないのですが・・・

Q 賃貸マンションなんですが、共益費が高いように思うのですが?

A 共益費や管理費は共用部分の電気代やエレベーターの点検費や清掃費などを入居者全員が負担するものと説明されます。
 しかし・・ずばり言いましょう。賃貸マンションの共益費や管理費は実際に係る費用というよりも家賃の一部なのです。
 大体、この設備と規模ならこれぐらい係るだろうという大雑把な計算で算出しますが、そんな面倒な計算などしないで廻りのマンションにあわせる傾向が強いようです。
 なかには、規模がまったく違うのに隣のマンションが共益費1万円だからこちらも1万円にしておこう、などというケースもあります。
 ですから、共益費は家賃の一部なんだと考えるのが普通でしょう。もちろん、分譲マンションの場合はかなり計算された共益費の金額を出しています(8,350円などと半端な金額が多いでしょう?)。

Q 物件案内時の注意事項は?

A 方角や間取り(部屋の広さ)は図面と照らし合わせて見ます。別の部屋の図面だったという事もたまにあります。設備面も事前の説明どおりかどうかしっかりチェックしたいところ。
 あとは建物の外観にだけ目をとらわれずに、共用部分の清掃状況(管理の良し悪しがわかる)や物件の周囲の環境(歩いている人の層や騒音など)を見ることも大事です。
 もっとも、ほとんど外観以外には目がいかない人もおります。賃貸だから嫌になったら引っ越せばいいという考えなんでしょうが・・・

Q 契約にはどういう書類が必要なの?

A ケースバイケースですが、通常は入居者全員の住民票と契約者の所得証明、保証人の印鑑証明です。
 なかには、入居者の写真や在職証明が必要な場合もあります。
 書類が多いのをいやがる人もいますが、マンションなどで自分以外の入居者のことを考えるならば、書類の提出が多い物件の方が変な人が入っている可能性が少ないという安心感はあるでしょう。

Q 契約までの流れは?

A 契約までの流れは以下のようなものです。
 来店〜物件提示〜案内〜申込〜手付金〜必要書類の入手〜契約・決済・鍵の引渡

 申込からだいたい1週間以内に手続きは終わります。  ただ、申込〜手付金までに入居審査が必要なこともあります。また、保証人が契約の場に来られないようでしたら郵送等で時間がかかる場合もあります。

Q 格安物件!って本当に格安なの?

A 広告で格安物件という表示を見かけたりしますが、この表示ではどれと比べて格安なのかは分かりません。3LDKと比べて安いワンルームマンションなど意味がありません。
 仮に同じ間取りと比べてという意味だとしましょう。確かに同じ間取りどうしでは家賃が安いのかもしれませんが、日当たりや築年数・広さ・環境など家賃はさまざまな要素から成り立っています。
 変な例えかもしれませんが、電器屋さんで乾電池を定価で売りながら、「格安製品」と宣伝しているようなものです。冷蔵庫やエアコンと比べれば確かに格安でしょうから。
 と、ここまでは公正取引委員会風にお堅いことを書きましたが、この文章を書いている者の体験を一つ。
 周辺賃料相場の半額程度の物件を見つけたことがあります。「格安物件だー」と部屋を見に行ってみると、部屋の中に火災報知器の集合盤が設置してありました。これでは他の部屋で火災信号が出た場合その部屋に行って火災かどうかを確認しなければなりません。となると、外出もままなりません。つまり・・・管理人の仕事の一部をしなければならなかったのです(笑)
 実際に格安物件というものがあるならば、「格安」に「理由」があるはずです。

Q 家賃は値切れるの?

A 平成17年4月現在の話をさせてもらいます。
 貸事務所では家賃の交渉をするケースがかなり多いようです。長引く不況の影響から空室がかなり増えているからでしょう。保証金を減額してもらうこともよくあります。もちろん、箇々の物件によって違いますので、不動産会社の営業マンにさぐりを入れてみるのがよいでしょう。
  賃貸マンションでも家賃をまけてもらうことは珍しくありませんが、値下げした条件で募集を始めた直後はまけてもらえないでしょう。
  気に入った物件があれば軽い気持ちで「予算がオーバーなので少しまけてほしい」と営業マンに聞いてみるのがよいかもしれません。ひょっとしたら、数千円程度まけてもらえるかもしれません(まけるのは家主であって営業マンではないので、あまり期待されても困りますが・・・)。
 ただ、簡単に家賃を下げてくれるところは、逆に周辺の賃料が上がると簡単に値上げを要求されるかもしれませんね。

Q 大阪市の新婚補助制度について教えて

A 大阪市では新婚夫婦のために月額最高25,000円の補助金を出しています。補助を受ける条件等については大阪市新婚世帯向け家賃補助制度 をご覧になってください。または最寄りの区役所にも説明書類があります。

Q 不動産業者とのトラブルはどこに相談すればいいの?

A 大阪の場合ならば、大阪府建築振興課です。大阪市中央区大手前2丁目 TEL 06−6941−0351(内線 3082)
 ただし、建築振興課はあくまでも不動産業者が対象ですので、家主・借主間のトラブルには応じてもらえません。

Q 建物の構造について教えて

A 鉄筋コンクリート・鉄骨・軽量鉄骨・木造などがあります。左から順番に耐震性や遮音性に優れていますが、家賃も高くなります。安全性や快適性の面からも、できるだけ鉄筋や鉄骨のものを選びたいものです。

Q マンション・ハイツ・アパートの違いは?

A 法律で用語が規定されているわけではありませんので、地域や時代によって住居に関する用語も変化します。
 例えば、マンションは本来の意味からすれば「邸宅」です。この辺を深くつっこむと、賃貸「マンション」はほとんど存在しないことになります。また、共同住宅には所有者が自由に名前をつけることができますので、木造の「○○マンション」や鉄筋コンクリート造の「コーポ△△」が現実に存在します。
 ですから、大阪市内で一般的に使われている用語として説明させてもらいます。

 マンション:鉄筋又は鉄骨造で3階建て以上の共同住宅。
 ハイツ  :軽量鉄骨造で2階建てのプレハブ共同住宅。
 コーポ  :木造モルタル造で2階建ての共同住宅。文化住宅のことで、玄関は各戸で独立している。
 アパート :これまでは木造モルタル2階建てで共同玄関・共同トイレの住宅のことでした。ただし、最近はハイツやコーポのことをアパートと呼ぶようにもなってきています(関東での呼ばれかたですが、大阪でも段々と普及してきました。)ので、用語が変化する過渡期なのでしょう。

 これらの用語の違いに頭を悩ますよりも、建物の構造に注目して下さい。鉄筋/鉄骨/軽量鉄骨/木造の違いが分類の中心ですよね。大阪市内中心部では賃貸住宅のほとんどは「マンション」に分類されますので、建物の構造を把握しておけばよいでしょう。

Q 契約時に消毒費が必要だと言われたのですが?

A ご注意下さい。消毒費や清掃費という名目で契約時に入居者から費用を 取る不動産業者がおります。
他にも設備協力金などの名目で契約時にお金を請求されることがありますが、このような 不明朗なお金を請求する業者は避けましょう。 手付金を入れる前に どのような費用が必要かを訪ねて、納得がいかなければ手付金を入れずに他の不動産屋を まわりましょう。

メールはcube@kanto.me
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